羽毛ふとんは吸湿・発散性に優れているため、綿ふとんのように頻繁に日に干す必要 はありませんが、なるべく乾燥した状態を保つように心掛けましょう。
干す場合は日に干すと殺菌効果も手伝って大変衛生的です。
ただし側生地の色褪せを防ぐため、カバーを掛けたまま干しましょう。
目安として晴れた日であれば片側1時間もあれば十分だと思います。
あと、ふとん乾燥機による乾燥も問題ありませんが、あまりお勧めしません。
高温(70℃ 以上)になり過ぎないよう注意しましょう。
キルティング部分を清潔に、キルティング部分のホコリもブラシなどで取り除きましょう。
(最近はふとん専用掃除機ノズルがあるのでそれを利用しても構いません。ダニ対策にもなります。)
羽毛製品はできるだけ乾燥した状態で保管することが大切です。
次のポイントに注意して保管しましょう
- 製品を十分に乾燥させます。
- 防虫剤を製品にはさみ、購入時のふとんケースや木綿のふろしきなど、 通気性の良いものに包みます。
- 押し入れの上段など、なるべく湿気の少ない場所に保管します。
- 湿気取りシートや乾燥剤等いれるとなお良いです。
羽毛ふとんの保管には圧縮袋はお薦めできません。やむを得ず使用する場合は次のことに注意してください。
- 圧縮袋製造メーカーの注意書きを良く読みましょう。
- 袋に入れる前に良く乾燥させましょう。
- 空気は抜きすぎず元の高さの1/4圧縮程度を目安に。
- 長期間(6ケ月以上)の保管は避けてください。
羽毛ふとんはクリーニング屋さんでも洗えるとよく聞きますが、実は羽毛のリフレッシュは専用の機械があり一度中身を出してから洗浄をかけます。
中身の羽毛を傷めずに洗浄できるのはこの方法しかありません。
価格やコースについては羽毛布団の打ち直し(リフォーム) を参考にして下さい。
羽毛ふとんに多いトラブルは、「羽毛が出てくる」「羽毛が片寄る」「羽毛がへたる」といったものです。これらは状態にもよりますが、修理することが可能です。又、羽毛ふとんはリフォームもできます。
羽毛製品の修理やリフォームは家庭ではできません。針を使用すると、大量に羽毛が出てきて使えなくなります。専門の業者へお問い合わせください。
羽毛布団の打ち直し(リフォーム)へ
羽毛は針の穴ほどの小さな穴からでも噴き出してしまうため、ほど良い風合い(柔らかさ)を 保ちながら羽毛(羽根)の噴き出しを防止する加工を施したものが、羽毛のふとん用の側生地として使用されています。しかし、ふとんとしての機能を果たすた めには、一定以上の通気性も必要ですので、羽毛の噴き出しを完全に防止することは非常に困難です。ただし、羽毛が大量に噴き出す場合の原因と対処方法は次 のとおりです。
- 布目から噴き出る●ダウンプルーフ加工が不完全●ドライクリーニング指定品を水洗いした場合対処方法
(購入先や羽毛製品取扱店に依頼して側生地交換を行う)
- 縫い目から噴き出す小さな穴はどうするの?●縫い目のほつれ●縫製が不完全●タバコの焼け焦げ●カギ裂き対処方法(とりあえず補修布で修理ができるが使用しているうちにはがれる事もあるので、なるべく早く購入先に修理を依頼する)
- 大きな穴はどうするの?●側生地の破れ穴の開いた部分をひもで縛り修理を依頼する
(補修布による修理の仕方について )
当て布をして上からアイロン(140℃~160℃の中温)で5~10秒間押え、完全に密着させます。補修布は製品に添付されていますが、添付されていない 場合でも購入先から簡単に取り寄せることができます。
補修の仕方は補修布のタイプによって異なるため、取扱説明書に従って行ってください。
購入当初やビニール、ポリエチレンなどの通気性のないものに入れて保管すると羽毛の臭いがすることがあります。
これは使用しているうちに、自然に消えるので心配はいりません。製品を外気にさらせば臭いは比較的早く消えます。臭いがあまりにも強 かったり、長時間使用しても消えない場合には羽毛の洗浄やすすぎが不充分なためと考えられます。
あとやはりグースよりダックが、ダウンよりフェザーの方が臭いがきついといったことがありえます。臭いが気になる方は購入段階でよく販売店の店員に相談することをお勧めします。
1度ふとんの中の空気を抜いてから干すといいですよ。それから特に通気性のよい所に干すとよいでしょう。
タオルなどで水分を完全に拭き取り、ドライヤーかふとん乾燥機を使って早く乾かしてください。
子供のおねしょなど臭いが気になるときは、専門業者へ相談ください。
羽毛布団の打ち直し(リフォーム)へ
濡れたままの状態で放置すると、羽毛が腐る原因にもなります。
羽毛ふとんからダニや虫が湧くということはありません。というのも、充填する羽毛の精製 過程で熱乾燥処理と薬品による殺菌処理等により、ダニや害虫などを完全に死滅させているからです。また、羽毛ふとんの生地は糸の打ち込み本数が多い上、羽毛出を防ぐための目つぶし加工を施しているため、ダニは羽毛ふとん生地を通過することはできません。
●とっておき情報
よく家庭で見られるコナヒョウヒダニの体長は0.1~0.5ミリです。一般的な羽毛ふとんの目の開きは縦0.005~0.025ミリ、横0.01~0.125ミリです。しかし湿度の高い住宅環境ではダニが発生して、それらがふとんに付着したり、人を刺したりすることがありますので、部屋の通気(乾燥)や清掃(清潔)に心掛け、気になる時はふとんを干した後、ふとん表面にブラシか掃除機をかけてダニや虫を除去すると良いでしょう。